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【合気道ってどんな格闘技?】合気道の歴史、使い手を解説! 弱いって本当?  

 合気道は100年の歴史を持つ日本が誇る格闘技のひとつです。

 武術でありながら、独自の精神哲学を持っており、曰く歩く禅ともいわれています。

 護身術として身に着ける方も多いですが、昨今では競技性のなさや、組手がないことから、合気道は弱いのではないか?とよく耳にします。

 そこで、この記事では合気道の歴史や使い手、そして強さについて徹底解説していきます。

 

 

合気道とは

 

 合気道は相手の力を自分にとって有利に利用する武術です。

 

 合理性を重視し、小よく大を制すると言われているように、力の弱い女性や子供でも大きな相手を倒せる技術が合気道にはあります。また、相手を傷つけずに制圧することを得意としています。

 投げと固め技が中心で打撃技があまりないことも特徴の一つでしょう。

 

合気道の歴史について

 

 植芝盛平が1925年後頃に開設したのが始まりです。

植芝盛平 https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/500400/d00155330.html

 植芝は病弱な少年でしたが、武術の心得のある家系に育ちます。幼少期の植芝は父親が暴力を受けている場面に出くわし、家族を守るとその時決意したのが合気道の哲学に大きな影響を与えました。

 大人になった彼は数々の武術家に師事します。その中で大東流合気柔術の武田惣角と出会い、感銘を受け、彼の元で武術家としての才能を開眼します。

 その後、1920~1930年の間に合気柔術を作り上げ、日本中に普及していくことになりました。

 日本中に普及された理由は植芝先生のカリスマ性にあると考えられます。

 彼は後にスピリチュアルに傾倒していき、「宇宙と一体化した」「平和の大いなる霊を幻視した」など語り、武士としての道は残虐行為を防止し、平和の技を身に着け、愛の力を獲得することだとも語っており、その平和主義の心が多くの人々に受け入れられました。

 これだけ聞くと、植芝に対して胡散臭い宗教家なのでは?と懐疑的な目を向ける方もいらっしゃることでしょうが、彼の強さは尋常ではなく、力士、憲兵をひねり上げた。アメリカ人格闘家を失神させた。一流柔道家を組み伏せたなど、伝説に事欠かきません。

 

 

合気道最強の男、塩田剛三について

 

 塩田剛三は実戦合気の達人でした。

塩田剛三 https://www.yoshinkan.net/aikido/shioda.html

 さて、合気道の歴史において、最強と言われているのは塩田剛三です。

彼はもともと講道館の柔道家であり、植芝のことをインチキだと思って、彼との組手の際にいきなり前蹴りを食らわしたが、その力を利用され、植芝にぶっ飛ばされ、その日のうちに弟子入りしたそうです。

 ちなみに、最強の柔道家木村政彦は塩田の後輩にあたり、二人は腕相撲で力比べをしたことがあるのですが、木村は塩田に一度も勝てなかったそうです。

  塩田は植芝とは違い、精神性よりも、その合理性や実戦性を高く評価されている格闘家です。

 高弟達に技術を教える際は、スピードとタイミングを重視するように教え、また「実戦では当身(打撃技)が7割」と伝え、実戦で使える本当に強い合気道を目指していたようです。

 彼は大衆の前で演舞を披露することが数多くあったのですが、あまりの神技に「やらせではないか?」と疑う人も多くいましたが、そうやって疑い、塩田に勝負を挑んだ人間は皆返り討ちにあいました。

 有名な逸話で、格闘家岩倉豪が組手を塩田とした際に、思い切り殴りかかったのですが、その力を利用し、腕の関節を外され、塩田の高い技術に感服したと言われています。

 また、そのような神業だけでなく、相手に後遺症や、時として命を簡単に奪ってしまうような技を多く持っていたと言われていますが、あえてそれは弟子たちに教えず、自身の代で封印したともいわれています。

 晩年、塩田は『人が人を倒すための武術が必要な時代は終わった。そういう人間は自分が最後でいい。これからは和合の道として、世の中の役に立てばよい』と語っており、合気道最強の技は「敵と友達になることだ」とも語っています。

 図らずも実戦合気の雄がたどり着いた境地は師匠である植芝と同じ和平の心でした。

 

 

 

結局合気道は強いのか?

 

 強いです。しかし、競技のような場面ではなく、日常生活において強いと言えるでしょう。

 

 合気道は強いですが、総合格闘技などで使える技術は少ないように考えられます。

 というのも、合気道自体が用意ドンで始まるスポーツとしての格闘技ではなく、日常生活で不条理に訪れる暴力に対する抵抗手段として作られた格闘技だからです。

 これだけ聞くと使えない格闘技じゃん!と思われる方もいるかも知れませんが、我々が生きている上で受ける可能性のある暴力は、ゴングで始まり、お互い武器を持っておらず、更に上半身裸で、尚且つ金網の中でなんてことは決してありません。相手はナイフを持っているかも知れないし、相手をぶん殴れば逆にこっちが警察のお世話になるかもしれません。そんな時に総合格闘技やボクシングのような、打撃、投げが果たして有効なのかは疑問です。

 そう言った意味では、合気道は超実戦格闘技と言えることでしょう。

 

まとめ

 この記事では合気道の歴史、最強の男塩田についてや、その強さを徹底解説してきました。以下まとめです。

・合気道は植芝盛平によって作られた

・合気道は哲学や精神性が重要

・合気道最強の男は塩田剛三

・塩田は危険な技は全て封印し、平和な時代に使用できる合気道を目指した

・合気道は競技性はないが、護身術としてかなり有用

 

 合気道も柔道と同じように、近代に進むにつれて、危険性を排除してきました。

 それにより、多くの方々が学べる武術となり、その有用性は高く評価されています。

 競技で使えないからと言って、それを馬鹿にするのは、とても浅慮な行為ですので、自分の無知を晒さない為にもあまりデカいことは言わない方が賢明です。

 

※関連記事

武田惣角や木村政彦に関して書いてます。

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