ポルトガルがブラジルを植民地化した際、多くの奴隷たちがブラジルへと送られた、そんな奴隷達の間で出来上がったのがカポエラ。踊るように戦う、世界で一番美しい格闘技であります。
この記事では、カポエラの歴史、流派、使い手を徹底解説いたします。
カポエラとは
ダンス、アクロバット、音楽、カルチャーを内包した格闘技です。
カポエラはポルトガル語で「闘鶏の鳥籠」を意味する言葉で、試合は闘鶏のように群衆が集まり、人々が取り巻く円「ロダ」の中で行います。
そして、競技者は2人、ロダの中に入り、周りで音楽が流れ、音楽が早まるにつれて競技者は身体を激しく動かし、音楽に合わせて攻撃を繰り出します。
動きはダンスのようであり、エクササイズのようであり、アクロバティックで、見ていてとても面白いです。
攻撃は実際に当てることはなく、寸止めがほとんどであり、相手を転ばした方が勝ちです。その為、試合というよりかはゲームと言った方が正しいかもしれません。
特徴的なのは、負けても試合は続行し、お互いが納得するまで続くことです。
カポエラの歴史について
カポエラの起源は諸説ありますが、奴隷たちが理不尽な虐待に抵抗する為に生まれたという説があります。
カポエラの起源は諸説あり、アフリカの土着格闘技であるという説もありますが、ここではブラジルで奴隷の中で生まれた説を紹介します。
カポエラは奴隷たちが理不尽な暴力に抵抗する為に編み出した武術だったのですが、それを面白く思わない雇い主たちは「カポエラの特訓をしたら処罰する」と言います。
その為、カポエラは音楽やダンスを取り入れることで、武術ではなく、遊んでいる風に見せ、現在のカポエラが出来上がっていったと言われています。
カポエラの流派について
カポエラにはヘジォナウとアンゴーラがあります。
カポエラには2種類あります。
ヘジォナウ…一般的に想像されるカポエラはこちらです。より格闘技的なスタイルであり、早い攻撃が特徴的です。
アンゴーラ…儀式的な意味合いが強く、動きはゆったりとしています。
カポエラの使い手について
とにかく動きがカッコいいので、様々な漫画でカポエラ使いが出てきます。
例えば、人気漫画『天上天下』の主要人物ボブ・牧原はカポエラ使いで大活躍します。
また、『嘘喰い』の作者迫稔雄の漫画『バトゥーキ』はカポエラがメインの格闘漫画です。
現実でも、総合格闘家マーカス アウレリオはカポエラの使い手でその美技で多くのファイターを倒しました。
まとめ
今回はカポエラの歴史、流派、使い手を徹底解説しました。
以下まとめです。
・カポエラはダンス、アクロバットを内包した格闘技
・カポエラの試合は寸止めで、相手を傷つけない
・カポエラは奴隷たちの護身術として生まれる
・鍛えていると悟られない為にダンスや音楽を取り入れるようになった
・カポエラには2種類ある。
・カポエラは漫画だけでなく、実際に格闘技でも用いられている。
カポエラはその成り立ちや、文化がとても特徴的で、見ていて飽きない美しい格闘技です。実際にカポエラを用いる総合格闘技の試合を見て頂ければ、その美しさ、強さをより理解していただけると思いますので、是非ご覧ください。