格オタブログ

格闘技のあれこれを記事にしていきます。

【RIZINってどんな格闘技団体?】RIZINの歴史、名勝負、今後地上波で放映されるのか?を徹底解説

 

格闘技好きならRIZINを知らない人はいないでしょう

ここから格闘技を見始めたという人も多いのでは?

昨年は東京ドームで朝倉未来VSクレベルコイケの試合が行われご覧になった人もいらっしゃることでしょう。

ここではそんなRIZINについて解説していきます

 

RIZINとは

 

RIZINとはRIZIN FIGHTING FEDERATION(ライジン・ファイティング・フェデレーション)の略称です。直訳するとRIZIN格闘連盟といったところでしょうか。

創設者は榊原信行、かつてPRIDEという総合格闘技イベントを立ち上げた人物です。(この経緯からはRIZINのPRIDE後継と言われることも)

 

RIZINのルールは総合格闘技(MMA)ルールが主体となっていますが、キックボクシングルールやキックボクシングルールとMMAルールを交互に行うミックスルール、グラップリングルールなど様々なルールの試合も行っています。またPRIDEには無かった女子格闘技も実施しています。

団体名の「RIZIN」の名称の由来は、日本発の格闘技として「ライジング・サン」と「雷神」をミックスしたものとなっています。

 

また、RIZINの大きな特徴の一つが、フェデレーション(競技会)であり、厳密にいうと団体ではないことにあります。RIZINの役割は団体と団体を繋ぐことにあり、日本には多くの総合格闘技団体、キックボクシング団体があり、団体の垣根を越えて戦おうと思うと、選手の契約や団体移籍が必要になってきます。

そこで、RIZINは中立的な立場で各団体の選手を呼び、団体の垣根を越えて日本トップ同士の試合を提供しているわけです。

ちなみに、那須川天心VS武尊の試合がなぜ組まれるのに時間がかかったかと言うと、武尊選手が所属していたK-1は独自ブランディングを目指していたため、選手の独占契約があり、K-1の選手は他団体の選手との試合が禁止されていたことにありました。

 

RIZINの歴史について

 

RIZINの歴史を語る上で欠かせないのがPRIDEです。ここでは前身のPRIDEについて軽く触れておきます。PRIDEは元々KRSという団体が運営していましたが、そのKRSが解散することとなり、それらの格闘技興行を引き継ぐためにDSEという団体を立ち上げました。

順調に進んでいたPRIDE運営、それに合わせて日本に格闘技ブームが巻き起こりました。しかしブームに終止符を打つような記事が週刊誌にて発表されました。榊原氏に反社会団体との繋がりがあるということです。

この報道後フジテレビを始めとしたスポンサーがPRIDEから撤退。資金が底をついた為、PRIDEの商標権や営業権、選手契約など諸々を他のオーナーへ売却しました。

 

そして2015年に榊原氏がPRIDEの反省を生かし、もう一度格闘技を立ち上げたいとしてRIZINが設立されました。元検事と元警察官をコンプライアンス担当に迎え、万全の体制で臨みました。設立会見では、当時PRIDEのエースだった10年間無敗のPRIDE王者ヒョードルや日本人唯一のUFC殿堂入りプロレスラー桜庭和志を代表とする参戦選手らが発表され世間の注目を集めました。また統括本部長に元プロレスラーの高田延彦を迎え、PRIDEの時の呼び込みで有名な「男の中の男たち、出てこいやーっ!」を「強者(つわもの)たちよ、出てこいやーっ!」に変更していたことも話題となりました。

そこから現在に至るまで、毎年数多くの名試合を行っています。

 

RIZINの名勝負について

 

ここでは数々の名勝負を繰り広げたRIZINの中でも、特に熱い試合をピックアップしてみていきます。

 

那須川天心vs堀口恭司

www.youtube.com

那須川天心といえばキックボクシング史上最高の天才と評されるほどの実力者で、幼い頃から格闘技に明け暮れており、元々は父親の影響で空手を修練していました。キックボクシングデビュー後からは次々と対戦相手を打ち破っていき、その実力と格闘センスに多くのファンが魅了されました。

 

対する堀口恭司も日本人史上初のBellator世界バンタム級王者となるほどの実力者です。彼も元々は父親の影響で空手を修練しており、プロ格闘家としてのキャリアは日本の格闘技団体「修斗」でスタートさせ、その後アメリカUFCで大活躍しました。

 

そんな両名の対決はキックボクシングルールで行われ、堀口に取っては初ルールでの対戦です。自分にとって不利なルールにも関わらず、実力者としての貫禄を試合序盤から見せていき、積極的に仕掛けていきます。対して那須川も負けず劣らずの打ち合いをし、経験差のある蹴技で応戦します。2名とも間合いの取り方と反応速度が尋常ではなく、激しい撃ち合いにも関わらず相手に対しての有効打は少ないです。また試合序盤で対照的なのはその表情。他の試合でも見せない必死な表情の那須川に対し、堀口は余裕の表情を浮かべ1ラウンドは堀口の優位で終わったように見えます。

その後はアクシデントがあったものの、1ラウンドとはうってかわって那須川優位で進めていき、最終ラウンドは那須川の回転蹴りが堀口のこめかみを捉え、判定の結果、那須川の勝ちとなりました。

7歳差を乗り越え見事優勝した那須川も見事ですが、本来であれば戦うルールの違う格闘家2名がこうして勝負できたのは、間違いなく堀口の格闘家としての実力、漢気があったからこそです。

 

堀口恭司vs朝倉海

www.youtube.com

そんな堀口は朝倉海とも名勝負を繰り広げています。

朝倉海といえばTHE OUTSIDERの初代王者。デビュー直後からスター選手を次々と倒していく姿にファンは魅了されました。

しかし下馬評では堀口が勝つとほとんどの人が予測していました。

THE OUTSIDERの王者とはいえ、OUTSIDER自体が格闘技界で下に見られる傾向にあり、更に知名度でも堀口に劣る朝倉海の売名試合と見られていました。

 

また昨年那須川と名試合を繰り広げた堀口であれば問題なく勝てるだろう、と誰もが思っていました。

しかし蓋を開けてみれば堀口のキャリア初KO負け。朝倉海の放った右カウンターは堀口の脳を揺らすとそのままラッシュをかけ、最後は右フックでとどめを刺されました。誰も予想できないたった68秒での決着に世間は大いに湧きました。朝倉海は事前に兄の朝倉未来と作戦を練っており、堀口の癖を見抜いた戦略だったようですが、それを本番で出来る度胸と実力は本物。

 

RIZINでのジャイアントキリングといえばこの試合を浮かべる人も多いはず。

ただ、2020年大晦日に行われたリベンジマッチでは、堀口が貫禄の1R勝利。

実力差を見せつけ、堀口健在を世界に証明しました。

 

朝倉未来vsクレベルコイケ

www.youtube.com

    そんな朝倉海の兄、朝倉未来はクレベルコイケと対戦しています。朝倉未来も弟海と同様THE OUTSIDERにて活躍、史上初の二階級制覇を達成しています。その実力はさることながら、現在はYouTuberとしても活躍しており、何かと話題なBREAKING DOWNのスペシャルアドバイザーも勤めています。

 

      一方でクレベルコイケはブラジル出身の柔術家で、KSWフェザー級の王者。14歳のとき、両親と一緒に来日し、そこから両親がブラジルに帰っても、帰国せず日本で暮らしました。クレベルは工場で労働を終えて疲れ切った体を動かして、柔術の稽古を行っていまし、努力の甲斐あって、数々の柔術の大会で優勝しています。

 

そして試合当日、序盤は朝倉未来がリング中央に立ち、クレベルに仕掛けていきます。対してクレベルはローキックを使いながらグラウンドへ引き込んでいきます。1ラウンド終盤はお互いが撃ち合う展開を見せて終了。試合はいつ終わってもおかしくない流れに。そして第2ラウンド、クレベルは朝倉をコーナーに追い込むと、この日のためにトレーナーと特訓を重ねた肘打ちを放っていきます。それを嫌がった朝倉の隙を逃さず、クレベルが三角絞め。そのまま朝倉を失神させクレベルが勝利しました。

 

RIZINの地上波はもうない?

 

    さてそんなRIZINですが、2021年の年末に行われたRIZIN.33を最後にテレビでの中継は行われなくなりました。正確には2022年に行われたTHE MATCH(キックボクシングの大型大会で那須川天心vs武尊という世紀の決戦が注目を集めた、主催はRIZINと同様)の中継をフジテレビが打ち切り発表を行い、その発表が、試合まで1か月を切ったタイミングであったため、フジテレビ内部もスポンサー対応などで大騒ぎになったようです。この取りやめには、世間からは疑問の声が上がりました。

 

  この理由としては反社会団体との繋がりが挙げられます。榊原CEOと周辺スタッフが反社会勢力とのつながりを噂され、PRIDEの時とは別の件を週刊誌で取り上げられてしまいました。

週刊誌の報道に対して榊原CEOは怒りをあらわにしながら真っ向から否定。またPRIDEから撤退した苦い過去もありコンプライアンス委員会にチェックをしていて、反社会団体との繋がりはないとしています。

しかし、それがフジテレビの中で問題視され、関わりを断つため打ち切りになったと言われています。

真相は闇の中ですが、いちファンとしては榊原代表の言葉を信じたいです。

 

まとめ

 

設立からPRIDE同様に多くの名勝負を生み出してきたRIZIN。

PRIDEのように終わることなく、長く日本格闘技界を支えていって欲しいと思っています。

 

gyudonhitosuji.hatenablog.jp