格オタブログ

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日本MMAの歴史・・・⑤ 全盛期と衰退編(1997~2012年)

https://news.yahoo.co.jp/articles/699eddecd358f9c2938814546c2fb753c32132d2

1997年以降、PRIDEは超人気イベントとして世界中を席巻した。

2000年には桜庭和志がホイスグレイシーを撃破し、日本人プロレスラーが健在であることを世に知らしめた。

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桜庭以外にも、ヴァンダレイ・シウバやアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、更に60憶分の1『ヒョードル』がPRIDEに参戦しスター選手になっていく。

 

PRIDEに呼応する形で、立ち技最強を決めるK-1も大人気イベントとなる。

日本人選手として絶大な人気を誇った魔裟斗。そして神の子KIDの2004年の試合は最早伝説となった。

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その後、K-1を運営するFEGは2004年にK-1 ROMANEXをHERO'Sと改めて総合格闘技イベントを設立。スター選手として山本KIDなどをようし、人気を博す。

  このHERO'Sにはスーパーバイザーとして前田日明が就任。

 ここまでの流れを図で紹介しよう。

 

こんな感じである。

ちなみに元々K-1は創始者石井館長が経営する株式会社ケイ・ワンが運営していたが脱税など事件を起こし、2003年にFEGが運営するようになった。

 

この2大巨頭が格闘技界を牽引していった。。。でまとめたいのだが、アントニオ猪木がここに絡んできてちょっと複雑になる。

 

 猪木は2000年にPRIDEのエグゼクティブプロデューサーに就任。

そう言った理由もあってか2000年の大晦日に年越し格闘技イベント『Millennium Fighting Arts INOKI BOM-BA-YE』を開催。

プロレスの興行であるが、格闘技色の強いものだった。

 

  高田延彦&武藤敬司 vs ケン・シャムロック&ドン・フライ と言う夢のカードやアントニオ猪木VSヘンゾ・グレイシーと言うカードが組まれ話題になった。

 

 

更に2001年の大晦日には『INOKI BOM-BA-YE 2001』が開催。

猪木が取り持つ形で、DSEにFEGが協力する形になり、コンセプトは猪木軍VSK-1軍という試合内容で行われた。

 

2002年には『Dynamite!』が開催。ここでついにPRIDE勢とK-1勢の対抗戦が行われ、同年大晦日開催された『INOKI BOM-BA-YE 2002』では猪木軍VSK-1軍VSPRIDE軍と言う三つ巴の展開になった。

 

しかし、2003年にPRIDEが当時K-1でスター選手だったミルコ・クロコップを引き抜いたことで関係は悪化。猪木もエグゼクティブプロデューサーの座を退いている。

さて、そのせいで、この年の大晦日は

 

PRIDEが開催した『PRIDE SPECIAL 男祭り 2003』

K-1が開催した『K-1 PREMIUM 2003 Dynamite!!』

猪木が開催した『INOKI BOM-BA-YE 2003』

 

の3イベントが大晦日に同時放映される異例の事態となった。

ちなみに視聴率争いはK-1 PREMIUM 2003 Dynamite!!のメインイベント、ボブ・サップVS曙の試合が最高視聴率で、INOKI BOM-BA-YE 2003が最も視聴率が低かった。

 

 さて、2005年にはヒョードルVSミルコ戦で日本中が湧きに沸いたが、そう長くは格闘技ブームは続かなかった。

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 2006年にPRIDEは反社会勢力との関係を週刊誌に暴露されて、スポンサーが軒並み撤退し、2007年に事実上の消滅。選手はUFCやライバル団体HERO'sに流れた。

 ちなみに、当時の格闘技の世界の中心は確実に日本であり、その証拠に2008年のUFCチャンピオンの過半数が元PRIDE選手で埋め尽くされる事態となったのだった。

 

 K-1も実力ではない、ボブ・サップや曙と言った人気先行の選手を起用し続けた結果人気は暴落。

 

 2008年にはFEGと行き場を失ったPRIDEのスタッフ、選手が協力し合い、HERO'sの後継イベントである『DREAM』が開催される運びとなり、青木真也や秋山成勲と言った誰からも愛されるスターを輩出していった。

 

2010年には戦極との対抗戦を行い人気を博すも、FEGも経営難等から2012年を最後にDREAMは解散することになる。

 

ここから日本総合格闘技界は長い冬の時代に突入する。

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