本日(4月18日)格闘技漫画「レッドブルー」1巻発売です🧠🧠 pic.twitter.com/BYhpGWbmbs
— 波切敦「レッドブルー」少年サンデーにて連載中 (@naminamituida) 2022年4月18日
レッドブルーは2022年から少年サンデーで連載開始した総合格闘技漫画である。
今回はこの今最も熱い格闘技漫画のあらすじ、キャラクター、オススメポイントを徹底解説していく!!!!
・あらすじ
主人公である高校生、鈴木青葉はいじめられっ子。総合格闘技経験者の同級生『岩瀬』に殴られる毎日。そんな彼を救ったのは同じく同級生で、総合格闘技界の神童『赤沢拳心』。
赤沢に夢を持つよう、強くなるよう諭される青葉。普通の格闘漫画なら赤沢の言葉に感動して格闘技を始めるところだが、この漫画の面白いところは、青葉くんが少年漫画にあるまじき根暗少年だということ。
青葉は前々から赤沢のポジティブすぎる性格が嫌いで、むしろいじめっ子岩瀬の屈折した感情にシンパシーを感じていたくらいだったのだ。
青葉は赤沢の事をぶん殴るために、自分をいじめていた岩瀬と共に格闘技に打ち込んでいく…
・登場人物
鈴木青葉
本作の主人公。性格は捻くれていて、格闘技を始めた同期は暴力的なまでにポジティブな赤沢を倒す為。寝業をベースにしたスタイルを追求している。好きな技は三角締め、理由は『相手の苦しむ顔がよく見えるから』。
最近ハマっているMMA漫画
— 飯田健夫 (@tateo5555) 2022年7月20日
「レッドブルー」
主人公のこの気持ち共感出来る
三角締め勉強し直すかな🤔#レッドブルー pic.twitter.com/HYxqVA3bC9
岩瀬三之助
青葉を虐めていたいじめっ子。赤沢に対して劣等感を感じており、青葉をいじめることでストレス発散していた。青葉からは『赤沢を嫌いな仲間』と認識されており懐かれる。青葉を自身が通うシャークジムへと招待して共に練習に励む。青葉が打撃を避けるのが上手いのは彼が青葉をサンドバックにしていた賜物。
玉松光太
青葉とは中学校の同級生。社長の息子で中学時代は周りからATM扱いされていた。そんな自分を変えたくて赤沢の所属する晴天道場に入門した。青葉から『玉松くんと友達になりたかった』と言われ感銘を受け、シャークジムに移籍。打撃戦が得意。
雨地さん
シャークジムきっての寝業士。元プロ格闘家だが、結婚を機に引退。今はブラック企業で働いており、その鬱憤をジムで晴らしている。
格闘技に対する未練から鬱屈した性格をしており、最初は青葉のことを『夢見る少年』と毛嫌いしていたが、青葉の屈折した感情を知ると意気投合。青葉の師匠となり寝業を教え込む。
サンデーに載ってるMMAの漫画「レッドブルー」読みました。
— 萩原大揮 (@hagidaiki) 2022年9月8日
会社で嫌なことあったらその回数+1極めてくるイカレサラリーマンの雨地さんが推せます。 pic.twitter.com/eOWCGpJXuv
時和さん
シャークジムのオーナー。一流プロだが酒癖が悪い。また、相手を煽り散らかすマイクで有名で所謂ヒール格闘家と世間からは認知されている。
赤沢拳心
総合格闘技界の神童。若干16歳で鮮烈のデビューを飾り、総合格闘技界に旋風を巻き起こしている。空手をベースにした打撃、卓越したテイクダウンディフェンス能力を駆使して、倒れずに殴り続けるスタイルで戦う。寝業に対しては練習でも負けるのが嫌いなのであまり熱心ではない様子。
異常なまでにポジティブかつ、優しく明るい。ただ、その少年漫画チックな真っ直ぐさは無自覚に相手を傷つけたり、不快にさせることもある。
羽鶴結雅
晴天ジム所属。赤沢の一個上。天性の才を持つ赤沢とは対極的で、徹底的に自分を追い込むストイックな練習により自分を高める求道者的な性格をしている。長身で長い手足を活かして戦う。青葉曰く『赤沢くんほど不快感はない』。
MMA甲子園Aブロック決勝で青葉と戦う。
青葉の勝利に対する執念に当てられ、思わずサッカーボールキックを放ってしまい反則負けする。試合後は青葉の強さを認め、彼とは比較的良好な関係を築く。
・オススメポイント
・主人公が根暗過ぎてオススメ
いじめから助けてくれた人ではなく、いじめっ子と組んでヒーローをぶっ倒そう!という逆はじめの一歩として始まった漫画。
主人公最大の敵である赤沢の性格はまさに少年漫画の主人公。明るく元気で少しおバカな好青年。漫画だとみんなから好かれるキャラだけど、たしかに現実にこんな人が近くにいたらしんどいよなぁ…という絶妙な描かれ方をしている。
それに対しての青葉の性格の設定が最高。
病弱で地味でクラスの誰からも相手にされない。読者はヒーローの赤沢よりも、モブの青葉に感情移入するのは必至だろう。世間の9.5割はモブなのだから!
だからこそ、赤沢が青葉に『夢を持てよ!』『今のまんまだとお前空っぽだぞ!』と言うシーンで俺たちは青葉と共に『クッソムカつくなぁ…コイツ…』と憤れるわけだ!!
青葉はアンチ少年漫画ヒーローであり、この時点で捻くれ者にとってこの漫画は最高にノレる作品なのだ。
・仲間も捻くれている
青葉の仲間たちも負けず劣らず屈折している。岩瀬は赤沢への劣等感からイジメをしてしまうような弱い少年だし、玉松は金持ちでデブだった自分に対するコンプレックスを抱えている。更に大人のキャラクターである雨地までもが、会社で受けるパワハラのストレス発散の為、ジム生を極めまくる陰湿ぶりなのだ。
しかし、この漫画は彼らのコンプレックスを否定せず、むしろ、だからこそ面白いよね…!と共感してくれるから救われる。
殆どの人間はコンプレックスを持っており、それがマンガチックに解決されることはない。負の感情を抱えたまま生きていくしかないのだ。
・主人公が寝業士
主人公を寝業ベースの格闘家にしたのもナイスである。寝業はすぐに上手くなることはまずない。どんな天才も最初は極められまくるし、負けまくる。だからこそ、コツコツと練習することでしか強くならない、まさに『努力がモノを言う』技術なのだ。
昨今の『才能&血筋至上主義』的な少年漫画へのアンチテーゼとしてよく考えられていると思う。天性の打撃センスの持ち主である赤沢との対比としてこれほどまでに上手い選択肢もないだろう。
・まとめ
まだまだ物語は序盤。この先どうなっていくのか、非常に楽しみな漫画である。
正直、個人的には現在連載中の格闘技漫画の中で一番面白いと思っている。果たして青葉は赤沢を倒せるのか…このアンチテーゼ少年漫画の結末が非常に楽しみである。