ボクシング、総合格闘技やキックボクシングが大人気になった現在においても、その競技人口、動くファイトマネーを考えればキングオブ格闘技はボクシングだと言えるでしょう。一方で近年、激しい減量や、軽量級の選手を揶揄する品性下劣な声をよく耳にすることが増えました。
この記事ではボクシングの歴史、強さ、階級、軽量級の扱いについて徹底的に解説します。
ボクシングとは
拳にグローブをつけて、相手の前面、上半身に対して打撃を与えるスポーツです。
拳以外の打撃が認められておらず、その為、様々なパンチ、フェイントなどのテクニックが生み出されて生き、年々高度なスポーツになっていっています。
安全性を考え細かく体重による階級分けがなされており、現在、ボクシングのメジャー団体は４つあり、それぞれにチャンピオンがいます。
世界中で人気のスポーツであるため、そのファイトマネーはトップ選手で１試合何十億円となり、その為、大金を稼ぐため、世界中で多くの競技者が日々特訓をし、トップ選手になることを夢見ています。
ボクシングの歴史について
紀元前4000年のエジプトまで遡ると言われています。
最古の記録は、紀元前4000年のエジプトで軍事訓練として行われていたことと言われています。その後、古代ローマの古代オリンピックにおいて正式種目（レスリングも同様）として選ばれており、当時は皮のベルトを拳に巻き、戦闘不能になるまで、殴り合い続けていたと言われています。
その後、中世ヨーロッパでボクシングは普及していくのだが、16世紀に賞金を懸けたベアナックル式と呼ばれるファイトスタイルが花開いていく。
当時は拳だけでなく、蹴り、締めなどだけでなく、目つぶしまであるなんでもありの様相を呈していた。
しかし、それにより死亡者が出始め、そして時代を経てどんどんルールが策定されていき、1867年には我々が現在見ているような形になった。
ボクシングの階級について
パンチ力は体重によって大きく差が出るので、階級は細かく分かれています。
ボクシングは拳による打撃がメインであり、パンチ力は体重に大きく依存するので現在の格闘技は細かく体重が分かれています。
ミニマム級 105lb以下（47.62kg以下）
ライトフライ級 108lb以下（48.97kg以下）
フライ級 112lb以下（50.80kg以下）
スーパーフライ級 115lb以下 （52.16kg以下）
バンタム級 118lb以下 （53.52kg以下）
スーパーバンタム級 122lb以下 （55.34kg以下）
フェザー級 126lb以下 （57.15kg以下）
スーパーフェザー級 130lb以下 （58.97kg以下）
ライト級 135Ib以下（61.23kg以下）
スーパーライト級 140Ib以下（63.50kg以下）
ウエルター級 147Ib以下（66.68kg以下）
スーパーウエルター級 154Ib以下（69.85kg以下）
ミドル級 160Ib以下（72.57kg以下）
スーパーミドル級 168Ib以下（76.20kg以下）
ライトヘビー級 175Ib以下（79.38kg以下）
クルーザー級 200Ib以下（90.72kg以下）
ヘビー級 200Ib超 （90.72kg超）
それぞれ
ミニマム （最小限）
フライ （蠅）
バンダム （チャボ）
フェザー （羽毛）
ライト （軽い）
ウェルター（うねり/波）
ミドル （中間）
ライトヘビー（軽くて重い）
クルーザー （巡洋艦）
ヘビー （重い）
を意味しています。
もともとは無差別級で戦っていましたが、１９世紀にバンタム、ライト、ウェルター、ミドル、ヘビーの４階級が策定され、その後階級に分かれて戦うようになりました。
軽量級って弱いの？
そもそも論点が違います。ボクシングは高度な技術の駆け引きを楽しむスポーツです。
近年、喧嘩商売の画像などを引き合いにだして、ボクシング軽量級を軽視するような発言が散見されますが、個人的には随分とひねくれた考えの人がいるものだと思います。
これが最強をうたう武術や、実戦をうたう武術ならば、確かに軽量級ってなんやねんと思いますが、ボクシングは長い歴史の中で、様々なルールが定められ、その中で拳のみを用いて戦う格闘技であり、スポーツ色がかなり強いです。事実オリンピック種目ですし。
なので、当たり前の話ですが、ボクサーはスポーツ選手です。そんな彼らに「お前ら弱すぎｗｗｗ」みたいな煽りをするのは、例えるならば、野球選手に「お前ら弱すぎwww」と煽るようなもんです。
ボクシングは長年の歴史に裏打ちされたボクシング技術の数々を楽しむスポーツなのです。
とはいえ、私はライトフライ級の京口紘人選手よりも身長は１０センチ以上。体重は１５キロ以上重いのですが、戦ったらハチャメチャにボコボコにされてしまうと思います。
・歴代のボクシング選手たち
モハメド・アリ
今尚、歴代最強、最高のボクサーとして彼の名前を上げる人間は数多くいます。
彼はヘビー級史上最速ともいわれるパンチスピードと、素早いフットワークで相手を翻弄するアウトボクシングで勝利の山を築き、数々の名勝負を繰り広げました。
また、ベトナム戦争に断固反対、黒人差別に対して徹底的に戦う姿勢を見せた信念の人でもあります。そんな彼は死去した今尚多くのファイターからリスペクトされる伝説の男です。
マイク・タイソン
身長178センチでありながらヘビー級の大男たちを圧倒的なオフェンス＆ディフェンス能力で薙ぎ倒していくファイトスタイルで大人気になったボクサーです。
圧倒的な強さを見せていたタイソンですが、私生活は無茶苦茶の一言。数々の暴行事件、薬物使用などなど、その度に世間を騒がせました。
フロイド・メイウェザー・ジュニア
生涯戦績50戦無敗５階級制覇を成しとげリングを下りた史上最強との呼び声も高いボクサーです。ディフェンス能力がずば抜けており、パンチを食らわず、顔が綺麗なことから「プリティ・ボーイ」と呼ばれていた時期もあります。
スポーツ番付一位にもなったほどの大金持ちで世界で一番成功したスポーツ選手の一人です。試合前の過剰なトラッシュトークでも有名でしばしば話題になりました。
まとめ
この記事ではボクシングの歴史、階級、選手についてまとめてきました。
以下まとめです。
・ボクシングの歴史は長い
・ボクシングは近代ルールが策定されていった
・ボクシングは手しか使わない
・パンチは体重差がもろにでるので、階級が細かく分かれている
・ボクシングは高度な技術を楽しむスポーツ
ボクシングは名試合が多く、最近ではアマゾンプライムで独占放映を行っています。皆さんも興味を持たれたならば、一度チェックしてみてくださいね。
